綾南川に迫る鬱蒼とした杉木立なかから、ゆらゆらとたち登る窯のけむり。その けむりの主が、陶芸家・滝本清一郎さんが主催する陶芸工房・南風窯です。  この窯で生み出される独自の焼き物が、陽雲焼(よううんやき)。釉薬をほとんど 使わず、炭火焼(たんかやき)という薪の火のみで焼く技法で、金色を発色させる炎 の芸術品です。落ち着いた地肌に金色の輝きが鮮やかに浮かび上がる独特の風格は 、茶わんや一輪挿しなどの茶器としての高い評価をえています。  焼物の魅力を語る言葉の一つに、窯変(ようへん)という言葉があります。焼き物 の出来上がりは、窯から出してみないと分からないもの。灰が降りかかって、焼き 付いてしまったり、釉薬の色が変化してしまったり、炎が強く当たり過ぎてその部 分だけ焦げてしまったり、そうした思いもよらない変化が、かえって予想外の趣を 生み出します。陽雲焼のえもいえない黄金の発色も、こうした偶然がもたらす効果 によるところが多いそうです。しかし、この偶然の美を、コントロールしコンスタ ントに生み出すことが、陶芸家の能力なのです。  普通の焼物に比べて格段に手間のかかる陽雲焼は、年に1〜2度しか焼かれません 。しかし、湯呑から鉢、皿、花瓶、壺など大作まで豊富に展示したギャラリーを訪 ねれば、陽雲焼を始め、様々な焼物に実際に触れることができます。また、絵付け やロクロ廻し等も手軽に楽しむことができます。

陶芸家・瀧本清一 が薬品を用いずに 金色を発色させる、陽雲焼(よううんやき)のすべてをご覧になれます 。

南風窯
宮崎県東諸郡綾町大字南俣(酒泉の杜)
TEL.0985-77-2222