綾南川をはさみ、「酒泉の杜」本館とちょうど反対側に位置するところに照葉窯(しょうようがま)はあります。
綾南川のおだやかな流れを見ながら“ほたる橋”を渡ると、右手前方杉林のふもとに登り窯と陶芸工房が見えてきます。


  照葉窯・陶主 窪田健司さんは、この道十余年ますます活躍が期待されている陶芸家です。
写真学校卒業後、写真現像所で勤務するかたわら、都城市美術展で2度も市長賞を受賞するなどアマチュアカメラマンとして活躍していました。窪田さんのあくなき自然美への追求は、写真にとどまらず自らの手で形のある美を創造したいという思いへと変わっていったのです。33歳の時、それまでの仕事を辞め、陶芸家 瀧本清一郎(南風窯)に師事し陶芸作家としての道を歩みはじめたのでした。

窪田さんの作品には、樹木や木の葉をモチーフにしたものが多く見うけられます。アマチュアカメラマン時代からつちかった自然を見る目がそこには活きています。
窪田さんの得意とする技法は、生乾きの素地(きじ)に化粧土を塗り、それを掻き落として模様を描く“掻き落とし技法”と、生乾きの素地を彫ってその部分に他の材料をはめこんで模様を表す“象嵌(ぞうがん)技法”という相反するもの。同じ大きさ・同じデザインのものが、窪田さんの手にかかると全く異なる2つの作品として生まれるのです。

窪田さんの手にかかると、粘土の塊があっという間にお椀や壷に形をかえていきます。
宮崎県内外、数々の美術展でいくつもの賞を受賞しながら修行を重ねてきた12年目、窪田さんに転機がおとずれました。師事していた瀧本氏より「酒泉の杜にある窯を、独立してやってみないか・・」と。
もともと樹をテーマとした作品を数多く手がけていた窪田さんにとって、世界有数の照葉樹林を誇る綾町との出会いは、(作品の)樹と(綾の照葉樹の)樹がひきつけあったとすら思える運命的なめぐりあいだったのです。こうして平成12年10月1日、照葉窯は誕生しました。
今では、様々な工芸作家が集うこの綾の地に根付き、工芸の町の一郭を担う陶芸家として、照葉樹林や綾の自然をテーマにした新しい作品を生み出しています。

照葉窯では、手軽にできる体験(絵付・手びねり・電動ロクロ)の他、定期的な陶芸教室も開催しています。

 
照葉窯
宮崎県東諸郡綾町大字南俣(酒泉の杜)
TEL.0985-77-0293

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